こんにちは。
自死遺族専門カウンセラー向井はじめです。
「苦しみから逃れたい、楽になりたい」。
例え、自死遺族でなくても、誰しもがこのように思うことがあるでしょう。
生きることは思い通りにならないことばかりだと言われることがあるからでしょうか?
ですが、その「思い」をもし自分自身で自由に選択できたとしたら、苦しみから逃れることはできるのではないか、と僕は考えます。
今回は「なぜ苦しみは生まれ、そしてどのように苦しみから逃れるのか?」についてお話します。
人は何故苦しむのか?
人は何故悩み、苦しむのでしょうか?
実は、人間が悩むのは”期待”があるからです。
人は生きていると必ず「こうしたい、ああしたい。」などの”期待”を持ちます。
“期待”を叶えられる場合は大丈夫なのですが、もし”期待”を叶えられなかったとき、人は悩むのです。
ここで、気がつくことは、悩みの解決方法は2つある、ということです。
1つは”期待”を叶える。
もう1つは”期待”を諦める。
ということでしょう。
“期待”を叶える場合
“期待”を叶える場合、”期待”が叶うまで、何度も何度も繰り返すことになるので、根気がいります。
そして、この”期待”が何かはっきり分かっていない場合、どこが終着点かわからないので、まずは”期待”がどのようなものかを設定する必要があります。
自分が本当は何を求めているのか?
達成した瞬間、私はいつ、どこにいて、何をしていて、何を見ていて、何を聞いていて、何を感じているのか?
それがあればゴールだとわかるものを設定する必要があるのです。
悩みや苦しみがあるというのは、裏を返せば期待があるということです。
期待がなければ、そこに悩みや苦しみは生まれることはないのです。
ですので、期待を叶えたいと思うなら、まずは自分の期待についてしっかり設定し、その上で期待が叶うまで何度も繰り返すことが必要なのです。
その過程でもしかしたら、諦めることができるのかもしれませんが、まずは期待を叶えると言う方向で考えてみましょう。
“期待”を諦める場合
またもう一つの逃れ方は、求めていた”期待”を諦めることです。
ですが、諦めるには、自分自身を知る必要があります。
なぜなら、言葉で「諦めます。」と言ったとしても、心残りがある場合は、もはやそれは諦めてることにはなりません。
影響の輪と関心の輪
人間には自分自身が影響を及ぼせる範囲と、そうでない範囲があります。
下の図は、影響の輪と関心の輪と呼ばれているものです。これを期待を諦めるかそうでないかの判断に使ってみてください。
例えば、「明日晴れてほしいな」と思った場合。
これは自分自身が影響を及ぼすことができない範囲ですので、
“期待”を満たせるかどうかはもはや自分一人の力ではどうしようもありません。
この場合、関心の輪にカテゴリ分けされます。
「夕食を何にしようか?」と思った場合。
これは自分自身が影響を及ぼすことができる範囲です。
この場合、影響の輪に分類されます。
そして、「過去失敗したことを失敗しないようにしたい。」と思った場合。
残念ながら、過去の失敗は起こったことなので、もう取り返しはつきません。
ですので、これは、関心の輪になります。
ですが、「過去失敗したことにもう悔やみたくない。」と思った場合。
この場合は、自分自身に影響を及ぼすことができます。
なぜなら、今この瞬間から未来に向かってまさに自分自身が影響を及ぼすことができるからです。
諦めるとは?
期待を諦めるとは、この関心の輪の出来事に集中しないということです。
もし苦しみから逃れたいと思うなら、期待を満たすか、諦めるかのどちらかです。
そして、自分自身の影響の輪は何か、関心の輪は何か?を理解し、行動することでしょう。
もちろん、ご自身のペースで行動することが一番大事なことです。