predjuce こんにちは。 自死遺族専門カウンセラーの向井はじめです。

この記事をお読みのあなたは、「自殺」についてどのような印象をお持ちでしょうか?

きっと「絶対にしてはいけないこと」と考えていることでしょう。

今日は、「自死に対する偏見」と言うテーマでお話します。

自殺は起こってはじめて自分事になる

遺族も今までは、自死については他人事だったのです。

テレビや新聞、週刊誌などで”誰かの自殺”を知っても、「残念だな。」と思うにしても、その”誰かの自殺”に向き合うことはなかったのです。
それは、誰でもそうなのです。

例えば、ある芸能人が自殺したという報道があったとします。

多くの人はその人によほどの思い入れがないあるいは、まさに大切な友人、恋人、家族ではない限り、悲しみにくれて外に一歩も出ることができない。
または、何年ものあいだ”自死”したことについては思い出し、どうすればいいのかがわからないということはないかと思います。

ですが、当事者として体験してみてはじめて、その人がこの世界からいなくなってしまうという現実と向き合い、その人の”死”にはどのような意味があるのか?つまり、その人の”人生”とはなんだったか?また自分の人生とは何か?を考えはじめるのです。

自殺に対する偏見

日本では、自殺に対する偏見がまだ根強くあります。
そして、偏見は宗教、道徳、教育あるいはメディアなどによって生まれていきます。

偏見とは何かというと、物事を偏った見方、つまり一方の見方からしかできないことを言います。

この偏見があるがゆえに、発言した本人にそんなつもりはなくても、多くの自死遺族は傷ついてしまうことがあります。
そのうちの一つの偏見とは、「死ぬくらいなら、何でもできただろう。自死は逃げにしか過ぎず甘えだ。」と言われることです。

僕は半分はあてはまり、半分は当てはまらないと思います。

 

なぜならこの発言の根本にあるのは、”恐れ”だからです。

“死”と”人生の課題や問題”を比較したときに、死への恐怖が大きいので、”人生の課題や問題”に向き合うべきだという主張です。

ですが、自死の当事者は、”人生の課題や問題”が”死”よりも恐ろしいのです。

いずれにしても、行動のきっかけは、”恐れ”なのです。 個人的には、”恐れ”に関して、いいも悪いも思っていませんが、”死に対する恐怖が大きい人”と”人生の課題や問題に対する恐怖が大きい人”どちらが逃げているのでしょうか? どちらが甘えているのでしょうか? 

 

僕はどちらも逃げているし、甘えている、と思いますし、別の言い方をすると、どちらも逃げずにきっちり向き合っているということです。

 

なぜなら、死への恐怖を持つ人は、人生の課題や問題に向き合っていますし、逆に人生の課題や問題に恐怖を持つ人は、死と向き合ったのです。

 

もちろん、僕は自殺はしないに越したことはないと思っていますので、この発言は決して自殺を擁護するものではありませんし、死の恐怖と向き合ったからといって自殺はしないでください。

偏りは一度なくして、選択する

ただどちらが正しくて、どちらが間違っているか、その議論は不毛でしかありません。

どちらか一方が善で、どちらか一方が悪かは、価値観によって決まるからです。

 

何に価値を置いているかは人それぞれですので、その価値観を否定することはできませんしそれぞれの意見を尊重すべきだと僕は思います。

 

ただ、問題を一方向からしか考えられないとしたら、それは自由に価値観を選択していないと言えると思います。

 

誰かからその意見を聴き、確かにそうだと納得した出来事に関して考えることをやめてしまう人がほとんどだと思います。
まずは偏りを無くし、自分自身で価値観を選択する。そして、他人の価値観を認め、更に磨きをかける。 それこそが、僕が伝えたい事であります。

カウンセリングの詳細はこちら

にほんブログ村 自死遺族

Categories: 自死遺族

hajime

1989年生まれ。大阪育ち。大阪在住。大阪市立大学経済学部卒業。 小学校1年のときに、父親の自死、18歳の頃にパニック障害、突発性難聴を発症。23歳の頃には対人恐怖症、うつ病、自殺未遂を経験。以降「命とは何か?人生とは何か?」を考えるようになり、その答えを探すべく、スピリチュアルヒーリング、NLP、EFT、その他心理学、哲学を学び始める。2014年9月「悲しみから立ち直ることは必ずできる」というコンセプトのもと、自死遺族専門カウンセリングルームBESTLIFEを立ち上げ、述べ500名の方の心のケアを行ってきた。 優しい語り口と、豊富な知識から癒やしをわかりやすく体系化した独自のカウンセリングメソッドに定評がある。

4 Comments

西浦はるみ · 2016年2月29日 at 1:20 AM

こんばんは。
田中みっちの、FBいいねで、少し読ませていただきました。

「もちろん、僕は自殺はするに越したことはないと思っていますので、この発言は決して自殺を擁護するものではありませんし、死の恐怖と向き合ったからといって自殺はしないでください。」

ひとつの記事を読んだだけでも、とても丁寧に綴られているのが、わかります。
ただ、それだけに、上記の一文が残念に感じてしまいました。
二人も身内を自死でなくしているからかもしれませんね。

がんばってください。

    hajime · 2016年2月29日 at 9:47 AM

    西浦様
    コメントありがとうございます。
    不快な思いをさせてしまい、申し訳ないです。
    上記の文章は、修正し、再度上げなおしています。
    応援ありがとうございます(^^ゞ

前島常郎 · 2016年2月29日 at 9:17 AM

「僕は自殺はするに越したことはないと思っています」というのは、ミスタッチでしょうね。もちろん。
自死遺族専門カウンセリングルームというのは、初めて聞きました。私は、7年前に娘を亡くした遺族で、自死遺族の自助グループを幾つか主催しています。

    hajime · 2016年2月29日 at 9:44 AM

    前島様
    コメントありがとうございます。
    完全なるミスタッチ。
    修正して記事を上げなおしています。
    ご指摘ありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA