こんにちは。
自死遺族専門カウンセラーの向井はじめです。
身内を自死で亡くされた方を専門にカウンセリングをしていると、「罪悪感にさいなまれる」と相談をよくされることがあります。
なぜ罪悪感にさいなまれるのかというと、亡くした人をもっと大切に、大事に接すればよかったと後悔にさいなまれるからなのです。
実は罪悪感には3つの意味があります。
今日は、「罪悪感の3つの意味」についてお話しします。
罪悪感の奥底にある怒りという感情
罪悪感を細かく見ていくと、必ず「怒り」という感情にいきつきます。
この怒りの感情を許すことが難しいので、罪悪感に苦しむことになるのです。
怒りの対象は、大きく分けて「自分自身」「自分以外の誰か」「故人」に対しての3つです。
「自分以外の誰か」には、怒りをあらわにすることができるのですが、こと「自分自身」「故人」に対してはそれが難しい方が多いように思います。
特に「自分自身」に対しては、
「私のせいであの人が死んでしまったのではないか?」
「私があの人を殺したのではないか?」
と考えてしまう人が罪悪感を強く感じるようです。
なぜそのように感じるかというと、
「死んでしまえ。」と思ったことがあるからです。
多くの自殺者は、精神的に病んでしまい、その結果として死を選択した方がほとんどなのです。
そのあまりにも壮絶な看病の中で、「死んでしまえ。」と思ったことはときにはあるでしょう。
そして、自殺したときに、ほっとすることもあったかもしれません。
そんな自分を許せなかったがゆえに、罪悪感にさいなまれてしまうこともあります。
ですが、状況を聞けば聞くほど、「死んでしまえ。」と思うことも当たり前に思うと僕も思いますし、ほっとするというのも素直な感情だと思うのです。
決してあなたが悪いのではありません。
当たり前に素直な感情ですので、「死んでしまえ。」と思ったとしても、死を知ったときに、ほっとしたとしても、あなたがあなた自身に怒る必要は一切ありません。
やれることはすべてやった
やれることはすべてやったはずです。
精神病の看病は、想像を絶するほどつらいものだったはずです。
人は完璧ではありません。
仮に完璧に看病をこなしたとしても、自殺は最後は個人の選択です。
あなたに責任はないのです。
過去の自分にYesを出すこと。
ひとつひとつの意図にYesを出せたとしたら、きっと罪悪感からは抜け出せます。
意図と行動
あなたの行動には必ず意図があるはずです。
あなたがあなた自身で間違っていると思う行動をしたとしても、そこには必ず意図があります。
「なんのために○○という行動をしたのか?」
「なんのために○○という発言をしたのか?」
考えてみると、必ずあなたが、そして故人が認められる意図があるはずなのです。
1 Comment
愛 · 2016年6月6日 at 12:50 AM
有難うございます。とても、心に響きました。この前相談にのってもらったことを、思い出しました。毎日が、地獄のような辛さです。でも、この言葉を信じて、生きて見ようと思います。